6. むすび・あとがき・著者紹介
以上、狂言における因幡堂の位相を種々の角度から考えてみたわけだが、この寺院を舞台にした狂言が生まれた環境は、ある程度明らかになったかと思う。
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「因幡堂」「鬼瓦」「仏師」「六地蔵」「金津(金津地蔵)」。これらはよく知られた狂言の演目ですが、これらの演目の共通した舞台である「因幡堂」とは、京都市下京区因幡堂町(松原通烏丸東入)に今も実在する「平等寺」という寺院です。実在する固有の寺院がこれほど狂言に用いられている例は他にないそうなのですが、この寺院と狂言の浅からぬ関係について、名古屋女子大学の林和利教授が研究した結果を著した「狂言における因幡堂の位相」という論文があります。

発表以来、多くの狂言ファンや歴史ファンなどに読まれ、因幡堂と狂言の関係について多くの示唆を与えてきた論文です。このたび縁あって林教授の許可を得ることができましたので、ここにその全文を転載させていただきます。
以上、狂言における因幡堂の位相を種々の角度から考えてみたわけだが、この寺院を舞台にした狂言が生まれた環境は、ある程度明らかになったかと思う。
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因幡堂における芸能上演はどの程度であったのだろうか。それに関する記録を中世に限って抽出してみよう。
「5. 因幡堂における芸能上演の記録」の"続きを読む
現在の因幡堂すなわち平等寺は、境内の広さや伽藍の規模、あるいは知名度から言っても、さほど目立った存在ではない。なぜこの寺だけが狂言に頻出するのか、不思議なほどである。
「3. 因幡堂の縁起」の"続きを読む
まず、因幡堂を舞台にして作られている狂言の内容・作柄等を確認しておきたい。
「2. 因幡堂を舞台にした狂言」の"続きを読む